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slowfood+sweet tooth

農家・料理人・お客をつなぐ食業界記者。甘系、加圧系もあり。

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2011.08
11
Category : 素材研
久々に「粉」をやりました。
というのも、北海道はここ数年、小麦の新品種ラッシュなのです。
開発競争(よい面も、そして少しだけ考えさせられる面もある。)で、
10年ほどもかけて固定された品種がいま、次々に日の目を見ているのです。

直前に出かけたベーカリーキャンプ(これも週末にアップします。ホントに。)では強力粉の存在意義をあらためて整理できた思いですが、
一方で薄力粉にお世話になるパティシエは、ブーランジェほど粉を愛するのかというと…。
それはそうです、粉はパンの主原料ですが、お菓子にとっては主役ではありませんから。
ただね、それでもやってみるものです。
今回の食べ比べ、やった私が驚いたほど味の違いがでて、
しかも今まで語られなかった「本当はこう思ってた!」
「うちはこれを使いこなしてるぞ」てのが続々出て来て、盛り上がりました!

話し合いは書ききれない…ので、次回に分けます。

----以下レジュメ抜粋------------------------------------------------------
素材研<12>
■深化中! 道産薄力粉の食べ比べと知識■
【はじめに】
パン業界が国産小麦に注目して久しい一方、近年は菓子にも使える粉が増えています。特にバラエティ豊富なのが、ここ北海道産の菓子用粉。品種による風味や性能(用途)の違いなど、なじみ深いスーパーバイオレットを対立軸に道産薄力系のいろいろを食べ比べます。
IMG_1349_convert_20110812003156.jpg


1国産の菓子用粉事情  (深江)

1-1小麦のルーツと品種

1-1-1ルーツ
イネ目イネ科コムギ族、コーカサス原産とも。秋播きが原型

今のコムギに近いものは紀元前7000年代メソポタミア(現在のシリア)生まれ。
ヨーロッパ:旧約聖書「安息日に麦の穂を摘むのは」(マタイ伝)
日本:中国(漢)伝来、奈良平安期に五穀のひとつ。江戸期に製粉法定着~うどん、ほうとうなど庶民へ普及
北海道:昭和期に日本の本場に!


1-1-2生産
【世界】
中国、インド、アメリカ、ロシア、フランス、カナダ、ドイツ…(「国際小麦生産統計」)
上位五国で50%、計約6億トン/年
日本の輸入元=アメリカ、オーストラリア、カナダ…直接食品になる量にして530トン)

【日本】
小麦の国内自給率=14% ※平成19年度
国産小麦
1965年 130万トン
1994年 57万トン
2009年  80万トン  うち60%が北海道産(以下東北関東20%、九州13%…)

【作り手】
生産側(農家)にとって、麦は買い取り保障のある畑作経営の柱
日本の農政で価格統制が残る唯一の穀物(コメは自由化)
一定の品質をクリアし、多収であることが条件
(てんさい、大豆、でんぷん用ばれいしょと並び、市場価格が下がった場合の補填的制度がある)
また、小麦は輪作のためにも欠かせない作物(大豆、麦、ばれいしょ、ビートなどから選択される)
野菜や米と異なり、製粉プロセスが必須のため、「顔見え」が難しい
事例)
「小麦トラスト」(北海道 食の自給ネットワーク)
「ご当地小麦」(F-Ship 江別製粉)http://haruyutaka.com/fship_04.html


1-1-3中力粉の時代

・外麦
菓子用=WW(Western White) うどん用=ASW(Australian Standard White) がベース。
※ブレンド後に輸入されるしくみのため、品種でなく銘柄名

・内麦
品種>近年めまぐるしく変遷中!
本州=農林61号→チクゴイズミ/イワイノダイチ/アヤヒカリ/さとのそら
北海道=ホロシリ→チホク→ホクシン→きたほなみ

<ホクシン>(1995年北海道立北見農業試験)
国内作付トップ品種。

<きたほなみ>(2009年度申請、北見農試)
23年度に作付面積トップ(予定)
穂数および1穂あたり粒数が多く穂発芽や主な病気に強い=農家が作りやすい
製粉歩留はオーストラリア小麦以上
タンパク量はホクシン並み。練り粉の色はくすみが少なく(低灰分)、明るいクリームホワイト


1-1-4パン用粉の登場と使い分け
春播き ハルユタカ → 春よ恋 → はるきらり
秋播き キタノカオリ/ゆめちから
フランスパンは「中力」 
「多加水」ブーム→中~薄力系品種に活路!


1-2データからわかること、わからないこと
  
「粒食」の米や雑穀と違い「粉」にすることで初めて加工利用できる。
育種と製粉が用途の広がりを牽引してきた。


1-2-1たんぱく質
小麦粉中には蛋白質が約80種、6~15%。うち85%が「グリアジン」と「グルテニン」

1-2-1-1グルテン
たんぱく質含量と相関するが、物理性は量とはイコールではない。
2つのタンパク両方を含む穀物は小麦のみ(グルテンは小麦特有)
測定: (測定器による)小麦粉10gに2%食塩水4.8mlを加えて20秒間練り5分間水洗いする。残ったグルテンを脱水して計量(ウエットグルテン)、乾燥機で乾燥後の重量はドライグルテン。
小麦粉に水を加えて捏ねると、グリアジンとグルテニンが絡み合ってグルテンができる。
 グルテニン=弾力強く伸びにくい / グリアジン=弾力弱く粘着力が強く伸びやすい

◎量と粘弾性のバランスに差があるグルテン
 小麦の種類、品質、加水量、副材料や添加物、捏ね方によって、グルテンの量と粘弾性のバランスが微妙に異なる。グルテニンとグリアジンの比率や分子構造による。適した量の水を加えてよく捏ねると、しっかりしたグルテンが形成されるが、水が足りない場合や捏ねが不十分だと、もろくて弱いグルテンになる。

1-2-2灰分
灰分とは、食品を焼いて残る灰。食品中の無機質のおよその割合を表す。
測定:小麦粉を 500度~600度で焼き、粉重量に対する灰重量を%で表す。
粉に含まれる無機質には灰になるもの(Na,K,Ca,Feなど)と気体になって逃げるもの(Clなど)があるので、およその量。


1-2-3
ファリノ吸水
小麦粉を一定の固さにこね上げるために必要な水の量。
粉と水をこねる際に堅さや吸水などさまざまなデータをとる「ファリノグラフ」で計る。
たんぱく質はグルテン生成時に吸水するので、タンパクが多いほど吸水も上がる


<規格>
灰分 (%) 蛋白(%) グルテン(%) ファリノ吸水(%)
ドルチェ 0.39 9.3 26.0 52.0
ホクシン 0.40 10.4 26.0 52.5
きたほなみ 0.42 9.5 27.0 53.0
ファリーヌ 0.39 8.7 24.0 52.0
クーヘン 0.60 10.8 30.0 54.0
Sバイオレット 0.35 6.2*
特宝笠 0.35 7.6*
Sカメリヤ 0.33 11.5*

*ケルダール法による

--------------------しかし…数値が同じでもテクスチャーが違う!?-------------------
■計測方法が違う!
ヨーロッパ:小麦粉の水分を計算上除いた重量がベース
日本:小麦粉の実際の重量がベース → (粉の水分量によってデータがぶれる)

■成分量より成分の質が問題!  だがデータ化できていない

<パンにおける小麦粉>グルテンの網目が骨組みをつくる
小麦粉と水を撹拌すると気泡を含む→加えたイーストが糖を食べて発酵(炭酸ガス+アルコール発生)
 →でんぷんの一部も酵素分解して糖になり、イーストの餌に → 空気+炭酸ガスの気泡にグルテン膜ができる → グルテンとでんぷんのからんだ網目からグルテンが引き出されながら、気泡が膨張

<ケーキにおける小麦粉>気泡を包みこむのはでんぷん
卵と砂糖が作る気泡にの表面に小麦粉がくっつく → 加熱初期にでんぷんが膨張、糊化して伸びる
 → 気泡も熱膨張 →ふくらむ
※でんぷんは卵、たんぱく、砂糖と水分を奪い合う。でんぷんが必要な水を十分吸うことで気泡が包み込まれ、小麦タンパクの熱変成が骨組みとなり、スポンジができあがる。

(1-2-3:財団法人製粉振興会 参与,農学博士 長尾 精一)
(1-2資料: 「小麦粉」―その原料と加工品― 改定第四版 - その他 [製粉協会]、
財団法人 製粉振興会HP http://www.seifun.or.jp/ )

---------------というわけで、試食!-------------------------------------------
Ⅱ  試食(製造:「ケイク デ ボア」森さん、「マルグリット」北村さん、道木さん)
1. 気泡の状態(ジェノワーズ)
配合:E230 S185 F115 B25 牛乳45
焼成:160℃35分

2. 吸水、口どけ(スコーン)
配合:F300 S15 塩1 BP5 無塩発酵B(森永)90 牛乳100
焼成:220℃15分、まとまったら休ませずカット焼成。上面のみ牛乳でドリュール

3. 香ばしさ・副材料との相性(パウンドケーキ)
配合:無塩発酵B(森永)100 S100 F110 E120 BP2 塩1g バニラオイル
焼成:
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