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slowfood+sweet tooth

農家・料理人・お客をつなぐ食業界記者。製菓と製パンも得意。

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2011.07
02
Category : nonsweet
しむかっぷ山菜市の続きです。
お次は北海道らしいワークショップ「エゾシカの栄養学」。

実は私、ある一部の「栄養雑学」が苦手です。
「○○が体にいいらしい!」的なのが。
自分の書く物で「~と言われている」と、出典もなく広めるのは、
あまりに頼りなくてできない、特に食べ物では。


けれど、岡本先生のお話は、私の狭い偏見を取り去ってくれました……これは面白いです!


◆しむかっぷ山菜市同時開催「食のワークショップ」~エゾシカの栄養学~
講師:釧路短期大学准教授・岡本匡代氏(食品学博士、管理栄養士)

岡本先生は
「命が食物になる瞬間(殺すということだ)からを扱うのが食品学」
といい、サンプル採取のためシカ猟にも数多く立ち会ってこられたそうで
お話がダイナミックかつ実体験豊富。

以下、少しだけ抜粋。
(固有名詞やデータのメモ取りきれず。実際のお話はもっと明確でした)

・ 歴史上のエゾシカ食:
万葉集にもシカの記述が。重税に苦しむ自分を、全身を利用されるシカになぞらえていることから、皮革、角、食肉などのようすがうかがえる。農村ではシカの駆除は「捕獲」であった(追い払うのでなく、活用目的もあったはず)し、アイヌ民族はシカの年齢によって呼び名が変わるほど、身近で細やかに活用されていた。

・ 近代のエゾシカ:
江戸期の日本からうってかわって明治時代の北海道では行政が捕獲を推進。近年をしのぐ頭数をとっていた。蝦夷オオカミの絶滅でシカが増えていた時期だ。しかしお雇い外国人が「これではシカが絶滅する」と意見して禁猟の時代があった。
そして現代は、農林業被害を防ぐための「管理駆除→有効活用」の時代に。その被害額は90年代がピークで、次第に減りつつある。

・ 栄養学:「肉の特徴は、四つ足らしくないこと」
野生のエゾシカロース(115kcal/100g)
和牛サーロイン(456kcal)
豚ロース(202kcal)
若鶏皮なし胸肉(108kcal)


水分、タンパク質、脂質、灰分(ミネラル)を畜肉と比較すると、鶏胸肉とかなり似た比率。
高タンパク低脂質(なので低コレステロール)。そして鉄分は畜肉のレバー並み。
(平均値から個体差に目を移すと、成分の季節変動が大きい。これは野生の証と捉えている。)
つまり現代人が摂り過ぎ傾向にあるものは少なく、不足気味のものが豊富、そして主菜になる。
必要量を摂取するための献立づくりに悩む栄養士の立場からいうと、大変役立つ食材なのだそう。
レシピはたとえばこちらにも↓
http://www.vill.nishiokoppe.hokkaido.jp/Villager/Ryouku/recipe21.htm


★ここで、チーズ講座の終わった塚田シェフがエゾシカのラザニアをサーブ。
BARCOMでもたまに出るのだけど、かなりおいしい!
P1140078_convert_20110602195121.jpg



・ 安心安全なエゾシカ肉が食卓に届くよう、社団法人エゾシカ協会
(http://www.yezodeer.com/)が「エゾシカ肉推奨制度」を導入。
推奨マークは専門検査員のもと、衛生基準を満たした食肉処理施設のみが使える。

といったお勉強の合間に、実地でしか知り得ないエピソードが満載!これが面白かった。

「野生動物の研究は難しい。DNAや肉のサンプル採取=狩猟なので、餌や生活歴、性別さえも思うままにならないんです」
「袋角を採る場面に立ち会ったことがあります。麻酔で眠らせてまだ血の通っている袋角を切り取ったのですが、麻酔から覚めたオスのしょげかえった姿は、本当に気の毒でした。
四つ足なのにがっくり肩を落としてましたから(笑)」

歴史、生物学、食品学、栄養学など、総合的にエゾシカの魅力を語ってくれた岡本先生。
先生がナビゲーターのエゾシカ専門番組は、ポッドキャストでいつでも聞けます↓

FMくしろ
www.fm946.com/podcast/podcast02/
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