横須賀シェフと、世界料理学会ご参加前に札幌入りしたアレックス・ブルダスシェフ。
3日間のコラボフェアです。
友人のおかげで座れたランチの一席。
同朋を迎えた横須賀さん、お皿も、ご本人の姿も、なんだか生き生きとしています!
以下、どんなお皿が出たか、詳しくは名だたるブロガーさんたちにお任せして、印象を取り急ぎ。
(すみません、睡眠時間死守のためとりあえず)
同意の二人、それぞれのお皿が見事に融け合い、
なのにまるで一人のシェフが指揮したようにクレッシェンドしていくコース。
他県からミヤヴィに何度か訪れている友人が、
時おり「これはどちらのシェフ?」とメニュを確かめていたほど。
決して均質なのではなく、同じくらい繊細な感性が一皿ごとにキャッチボールしていくさまが、心地よい。
コースの途中で、ここに立ち会えたことの貴重さに気づき始めました。
コースのために絞り込んだワインリストも秀逸。ソムリエの的確なコミュニケーションのおかげですね。
淡い味ではワインがあまり進まない?という私の浅見は、みごとに覆されました。
特にジョスメイヤーのリースリングと、薄くて縁が香ばしい焼きたてのパスカード、
それにタケノコのすり流しのような白いピュレに柔らかなボタン海老を浮かべ、
横須賀さんらしく柑橘がほのかに香る皿。
アレックスさんのお店でも出るポシェしたブレス鶏胸肉は、噛むたびにジュからオレンジが香る!
もう一種たのんだふくらみのある白ワインがすばらしく合います。(ごめんなさい、ワインなんだっけ…)
そして終わりに近づく気持をもう一度ときめかせる、シブストの再構成の一皿。
お皿のへりに絞ったひとすくいのあかねリンゴのクレームが新鮮。
(味はピュレそのもの、食感はパティシエールみたいな弾力)
そしてミニャルディーズはムラングとパイナップル、日向夏のマリネ、ムースオショコラの小さなカップと
黒砂糖で焼いた指ぬきサイズのチュイルにみずみずしいクリーム。
もう、楽しいったらない!
その名に星をいただくお店ですからサービスには非がないのですが、これだけの料理をサーヴするなら、
クロークの時点からもう、自然に喜びがつたわってきたらどんなに素敵でしょう。
控えめなシェフに同調しているのかしらん、感じは良いのです…。
あまり楽しかったので、すべてが調和するといいなと感じるのでしょうね。
繊細で淡い表現を好む感性、それを皿に描く表現力。謙虚で温かみのある物腰。
同い年の一週違いで生まれ、15年間ともに働いた二人はよく似ていて、
しかもお互いを見る視線もどちらかの片思いではなく、「両思い」なのが伝わってきます。
(いや…認め合うという意味です)
明日のアレックスの学会発表では横須賀さんが通訳をして下さるので、二人の2ショットがまた見られる。
なんだかワクワクします。
繊細さに出会う機会の少ない(と勝手に感じる)札幌で、これだけ集中力を注いだコースを味わってみて、
札幌は本当はもっとカッコイイ街なんだぜ、そうだそうだ! と思うのです。
北国の素朴と洗練。きっと夢ではありません。
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